山科区 問題の多い土地
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2023年1月 山科区

 

担当者からのコメント
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担当:永澤 仁崇
担当:永澤 仁崇
きっかけは以前お世話になったお客様からのご紹介でした。
相続にて取得された土地のご売却を考えているとの事で、すぐにご自宅へお話を伺いに行きました。

対象の土地は親戚の方が所有する土地と隣接しており、今回、一緒にご売却したいとの事でした。100坪を超える土地。すぐに買い手が見つかりそうに思えましたが、調査してみると色々と問題が浮上…。中でも冷や汗が出たのは「地目」でした。

今回の土地は登記簿を見ると「田」という地目で登記されていました(通常、住宅が建っている土地は「宅地」です)。実は「田」という地目は所謂「農地」とされ、売却の際には「農地転用」という手続きにより地目の変更が必要で、この手続きを行うことなく売却は出来ません。

ここまではよくあることなのですが、今回のケース、実は昔に前の所有者様が「農地転用」の許可をもらっていたことがわかりました。ただし、許可だけ取得し地目変更はしておらず、いまだに「田」のままだった。という状況です。

冷や汗が出たのはこの状況です。農地転用は許可の取り直しが出来ませんので、当時取得した許可に基づき地目の変更をする必要がありました。もし「宅地」に変更するとして許可をもらっていたら、「宅地」にしなければならず、「宅地」に変更できるのは建物が建ってからなので、地目変更のために建物を新築しなければ売却できないという状況を想像しました。
結果的には「倉庫」として許可を得ていたため、売主様にご協力いただき簡易的な倉庫を用意し、無事変更できました。

このほかにも京都市も絡む境界の問題など、いろいろありましたが売主様のご協力のおかげで時間はかかりましたが無事、ご売却となりました。