叡山電鉄岩倉駅徒歩圏内の閑静な住宅地
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2024年5月 左京区

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担当者からのコメント
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担当:宮川和秀
担当:宮川和秀
所有者様は遠方の方で「何年か前に大手に販売してもらったけど邪険な扱いを受けた。カギを送るので査定して欲しい。」という案件。
叡山電鉄岩倉駅徒歩圏内の閑静な住宅地。南北に伸びる位置指定道路のどんつき、南端の西側2軒分。その位置指定道路に14.45m接道した広めの土地に3階建と平家の2棟が建っていた。
いずれも平成初期のものだが2棟とも南側に大きく傾いていた。南端に高さ2m程の擁壁があり、その盛り土の地盤沈下が原因のよう。同じ原因で傾いていた以前住んでいた私の自宅を思い出した。
下請けの工務店に見させると「傾きを完全に治すのは家をジャッキアップして基礎をやりなおさないといけないので1,500~2,000万円程かかる。但しまた地盤沈下する可能性はある。」というものだった。
役所で位置指定道路図をみて驚いた。実際の位置指定道路はこの物件に20センチかかったところで止まっていた。そこから奥は非道路。要するにこの物件は建築基準法上の道路に20センチしか接道していないので再建築不可ということになる。
以前、大手が匙を投げたのも頷けた。
「この位置指定道路沿いに10軒建て売りしているうちの一番奥を買った。でも位置指定道路がそこで終わっているという説明も再建築不可扱いになるという説明もなく、おまけに何年かしたら傾いてきたけどなんの補償もなかった。なるべく高く売って欲しいと同時に今からでも補償してもらえるかどうか建売業者に掛け合って欲しい。」という案件。
正直「きつい案件やな、、、」と思ったが「やるだけやってみよう。」引き受けることにした。
かなり難しい物件やけど、どんなお客さんが気に入ってくれるかも分らんし、1%の可能性にかけて中古戸建と建築条件なし土地の2パターンで売り出した。販売価格自体は査定価格というよりも売主様の希望価格で。
売り出すと同時にその建売業者を突撃訪問したが「当時の代表はもう亡くなってるし、法人自体もあってないような幽霊会社に過ぎない。あの頃はそういうこと、どこの業者も平気でやってましたしね~。」という感じで一向に悪びれるそぶりもない。何度訪問しても建売業者の態度は変わらず。
売主様も「32年も経ってるし裁判を起こしても勝てないんでしょうね。」という感じで補償に関しては諦めるかたちとなり私の仕事は売主様の希望価格で売ることのみになった。
なったが、反響が入っても、何回案内しても決まらなかった。
「やっぱり難しいな、、」と諦めかけた販売活動開始後7か月が経った時、ウソのような話が舞い上がってきた。。
某ハウスメーカーが「全長34.51mの位置指定道路とその奥の非道路分14.25m全てをお客様のものにすれば建て替えられると思うので道路の所有者に道路を譲ってくれるよう頼んで欲しい。」という話。
道路の所有者はその建て売り業者。
「スゴいこと思いつくな、、あの建売業者ここぞとばかりにゼッタイ吹っ掛けてくるやろな、、まとまらんやろ、、あと、道路を所有するって管理もせなあかんから大変やろうに、、正気かよ、、」
と思ったが言われる通り動いてみたら、このウソのような話がトントンと進んでいき通常の取引よりは多い難題も無事クリアし先日無事に引き渡しを迎えた。
売主様からは「任せて良かった。」の労いの言葉を頂きましたが、それにしてもハウスメーカーの{建てたい執念}には舌を巻いた。