紫野小学校近くの京町家
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2025年10月 北区

紫野小学校近くの京町家

担当者からのコメント
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担当:宮川和秀
担当:宮川和秀
紫野小学校近くの京町家。築不詳の連棟で織屋建て。土地面積は22.53坪。
「親の代から安い賃料でずっと、3年前まで貸してきた。その後は空き家で売却を考えてる。」という案件。査定にお伺いすると「どんな人が借りてたんやろう??」と思うくらい荒れていた。建物全体大きく傾き、雨漏りはしてなさそうやけど屋根の状態が気になりハシゴをかけて登ってみると、瓦は恐らく建築当時のままでもう限界にきている。全体的にもズッて重なり合ってない箇所や凍結の影響で割れてるものも結構あって、いつ雨漏りが始まってもおかしくないような状態。
至急に換金する必要があるとのことで翌日、買取契約。
空き家特例の3,000万円控除を受けるべく更地渡し契約。引き渡しは1カ月後。
だが、ここからが難航した。
連棟なので、お隣の名義人から切り離し承諾を得ないと解体工事が出来ない。そのお隣は空き家で郵便局が転送してくれることに期待し手紙を出すが宛名不明で返ってきた。近所に聞き回ると「その人はもうとっくに亡くなってる。」とのこと。
相続人を探索すると7人。全員から承諾を得られたのは契約後3か月後。そこから解体工事に取り掛かり、建物登記滅失、隣家養生工事が完了するまでに4カ月を要した。
途中何度も「無理か、、」と思ったが、引き渡し延長合意を何度も何度も切り返しながら無事、引き渡しの日を迎えた。
「長い間、本当にありがとうございました。」と言って頂き嬉しかった。